【連載:Yamagata Roots】第1回:成功の鍵は努力と突破力。新宿で「居酒屋最上」も開業した郷土愛(新栄不動産ビジネス会長・新田隆範氏)
~山形で育まれた原点が、今の支えに~
「Yamagata Roots」は、首都圏など県外で活躍する本県にゆかりのある方々に光を当てる企画です 。1回目は、ビルの建物や設備の管理をはじめ、幅広い事業を全国で展開する新栄不動産ビジネス(東京都新宿区)です 。その初代社長として会社をけん引してきたのが、鮭川村出身の新田隆範会長です 。果敢なチャレンジ精神で事業を成長させ、安定経営の礎を築いた新田会長に、経営者としての哲学や故郷・山形への思いを聞きました 。
グローバル企業も顧客に。幅広い不動産事業を展開
新栄不動産ビジネスは、ビル、学校、ホテル、病院などの建物・設備の管理を中心に、テナント誘致などを行うリーシングマネジメント、警備、不動産売買仲介などの事業を手掛け、現在は全国6拠点で約650人の社員が働いています 。在日アメリカ大使館、グーグル日本法人、海外有名ブランドの店舗など、取引先には外国の公館や外資系企業が多く、国際部を設けていることも当社の特徴です 。
鮭川村から上京。異色の経歴からMBOで社長へ
私は、鮭川村の大豊地区で生まれ育ちました 。新庄北高校から法政大学工学部へ進んで土木を学び、山形県土地改良事業団体連合会、海上自衛隊、千代田生命に勤務しました 。千代田生命の破綻により、子会社だった新栄メンテナンスをMBO(経営陣や従業員による買収)で取得して、社長に就任したのが2001(平成13)年 。それ以来、自衛隊時代に学んだ組織の動かし方、保険会社で身に付いた「売れにくいモノを売る」手法など、過去のさまざまな経験を生かして事業を拡大し、25年にわたって無借金経営を続けています 。

年齢や国籍を問わず多様な人材が活躍しています
年齢や国籍を問わず活躍できる会社へ。新宿に「居酒屋最上」も
当社では、シニア層や外国人材を積極的に雇用しています 。社員には、大手企業で管理職を経験して定年退職した方も多く、年を重ねても責任感とバイタリティーにあふれる人材が会社を支えてくれています 。社員のモチベーションアップのため、積極的な昇給昇格やコミュニケーションを重視し、時には社内の会議室で飲み会をすることもあるんです 。企業を成長させるのは、結局は人 。年齢や属性を問わず、優秀な人材が力を発揮できる環境を整えることが、会社の発展につながると考えています 。
飲み会といえば昨年3月、本社のそばに「居酒屋最上」をオープンさせました 。楯岡出身の妻が作った芋煮や山形のお酒を出して、お客さまに山形の味を楽しんでいただいています 。私にとっては、昔を思い出せる場所ですね 。
山形の若者へ。「最後の1割」を突き抜ける強さを
山形の人は真面目で根性があり、それはどんな仕事においても役に立つ資質だと思います 。ただ、地方出身であることにコンプレックスを感じて、一歩前に出られないという人もいますね 。ボクシングでいえば、リングに上がる前に諦めてしまう 。今山形にいる若い方には、そうならないようにどんなことでもまずはチャレンジして、自分に自信をつけてほしい 。そしてどこにいても気後れすることなく前に出てほしいと思っています 。
大抵のことは努力すれば9割のレベルまでは到達できるんです 。でも、成否や勝敗を分けるのは最後の1割を突破できるか 。その1割を突き抜ける強さを持ってほしいですね 。
【コラム:ふるさとの思い出】
大豊中学校時代、2年生で生徒会長に立候補したんです 。その時の対抗馬は、なんと3年生だった姉 。結局、姉が当選して、やっぱり女性にはかなわないと思いましたね(笑) 。女子バレー部の監督役もしていて、クイック攻撃や時間差攻撃を採り入れて最上郡大会の決勝まで勝ち進んだんです 。新庄北高校では、合唱部に入って歌うことの楽しさに目覚め、それ以来歌が趣味になりました 。会社に合唱団をつくって今も歌っています 。
■プロフィール
新栄不動産ビジネス株式会社 取締役会長 新田隆範氏
にった・たかのり 1954年鮭川村生まれ 。法政大工学部卒 。県土地改良事業団体連合会、海上自衛隊を経て千代田生命に入社 。同社子会社の新栄メンテナンス(現新栄不動産ビジネス)をMBOで取得し、2001年代表取締役社長に就任。22年11月から現職。
新栄不動産ビジネス株式会社
東京都新宿区新宿6-24-16 新宿6丁目ビル6階
公式サイト(リンク:https://www.s-mt.co.jp/ )







